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 被相続人である母が亡くなってから、次女は憂鬱な日々を過ごしています。長女より「母の財産を次女が700万円使いこんだ」と訴えられ、係争中だからです。

 次女が使ったお金は、認知症の母を介護するために自宅をバリアフリー対応にする建設費にあてたものです。しかも次女は母の成年後見人を務めており、症状の進む前の母から直接、預金通帳を次女に手渡されていました。なお、長女は遠方に住んでおり、母の介護に一切かかわっていません。

 このケースでは、母の生前に遺言を書いてもらっておけば、問題はこじれなかったでしょう。成年後見制度は、認知症などで正常な判断ができなくなった人に代わって後見人を立て、その人自身のための法的手続きができることを認めた制度です。

 成年後見人は、原則として遺言を作成することはできませんが、本人の能力が一時的に回復したタイミングで聞き取り、医師2人以上の立会があるなどの条件を満たすことで、遺言書を作成することができます。

 常時、全く判断能力のない状態になってしまうと遺言書作成はできませんので、症状が進む前に対応する必要があります。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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